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ALVIN LUCIER  「MUSIC ON A LONG THIN WIRE」

MUSIC ON A LONG THIN WIRE


国名:アメリカ

ニューハンプシャー出身の実験音楽家アルヴィン・ルシエのサウンド・インスタレーション作品、79年録音。

大部屋に張り詰めた長いワイヤーの両端をテープルに固定し、そこに巨大な電磁石をワイヤーを囲う様に設置する。ワイヤーはスピーカー端子に接続され、アンプに接続されたオシレーターから正弦波を送り、電磁波と共振させる事によって発生するワイヤーの振動をコンタクトマイクが拾い増幅する。マイクはワイヤー両端下の木製のブリッジに埋め込まれており、そのブリッジを伝って振動がマイクに伝わり、音が出るという仕組みです。

ワイヤーの振動は部屋の温度や空気の流れ、人の出入りなどにも干渉され、様々に変化します。
サウンド的には基本高音域の電子ドローンになりますが、上記の様な干渉を受けるとグラヴィティな低音域まで音域が広がり、意図的な干渉を与えシンギングボウルのドローンの様なうねりを生み出すなど非常に音楽的且つ瞑想的な響きを持っています。

本作には4トラック収録されており、それぞれ異なる周波を使用したものが各約二十分弱収録されています。



満足度:☆☆☆☆☆☆☆☆☆




Alvin Lucier: Music on a Long Thin WireAlvin Lucier: Music on a Long Thin Wire
(1993/09/18)
Alvin Lucier

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BILL DOGGETT  「HONKY TONK POPCORN」

BILL DOGGETT


国名:アメリカ

ハモンド・オルガン奏者ビル・ドゲットの70年作。
本作は全盛時のジェームス・ブラウンのプロデュースを仰ぎ、バッキングもJ.B.'s!!!
当然の如く超傑作である本盤は純度100%のインスト・ファンク作品となっています。

カヴァーは二曲で、エドウィン・スターの名曲「TWENTY FIVE MILES」とオーティス・レディング「MR. PITIFUL」。
両曲とも元々勢いのあるファンキーな曲で、原曲には敵わないものの作品全体の雰囲気に馴染んだ疾走感のある好カヴァーとなっています。
そしてJ.B.の極上ファンク提供曲「HONKY TONK POPCORN」があり、残りは全てビル本人が書き下ろしたもので構成されております。

ビートナッツ「ARE YOU READY」にサンプリングされた事でB-BOYにも有名な「HONKY TONK」、先述したJ.B.提供曲、「CORNER POCKET」の同系統の極上ファンク三曲をハイライトとし、何れも高品質な内容が続きます。

J.B.直系のファンクがお好きな方やDJには必須アイテムです。



満足度:☆☆☆☆☆☆☆☆




残念ながら未CD化。

Honky Tonk Popcorn [12 inch Analog]Honky Tonk Popcorn [12 inch Analog]
()
Bill Doggett

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THE WOODEN GLASS featuring BILLY WOOTEN  「LIVE」

WOODEN GLASS


国名:アメリカ

ヴィブラフォン奏者ビリー・ウッテンを中心としたカルテット『WOODEN GLASS』としての唯一録音、72年作。

メンバーは共にグラント・グリーンのツアーを回ったエマニュエル・リギンズ(org.)、ハロルド・カードウェル(ds.)にウィリアム・ローチ(g.)を加えたベースレスの編成となっています(クレジットにはありませんが、薄らとベースの音は聴こえます)。

本作はジャズ・ファンクの傑作ライヴ盤として様々なところで最大限の賛辞を贈られておりますが、私の認識の中では辛うじてファンクと呼べるものがウッテン自らが書き下ろした「MONKEY HIPS AND RICE」と「JOY RIDE」の二曲のみで、有名曲のカヴァー中心のソウル・ジャズといった方が正確であると思われます。
その二つの自作曲も、薄らとしたベースや決してタイトとは言えないドタバタしたドラムなどファンク特有のうねりのあるボトムでは無く、主旋律を担うヴィブラフォンも、輪郭のハッキリとした反復感の希薄なメロディを描いており、特別黒々としたファンクネスを感じるものではありません。ですが内容は決して悪いものでも無く、疾走感のあるグルーヴィーなジャズ・ロックといった風合で、ライヴの熱気を伝えるに十分な演奏となっています。

本作のハイライトとも言える有名曲のカヴァーは、カーペンターズのカヴァーで有名なポール・ウィリアムス「WE'VE ONLY JUST BEGUN」、ドラマティックスの代表曲の一つ「IN THE RAIN」、アリサ・フランクリンの名曲「DAY DREAMING」、ダイアナ・ロス&シュプリームスの高速カヴァー「LOVE IS HERE」。

「WE'VE ONLY JUST BEGUN」はカーティス・メイフィールドの名作ライヴ時のカヴァーに近い解釈ですね。胸を打つ好カヴァー。
「IN THE RAIN」も原曲が持つ湿り気を最大限に生かしたメロウ・ミッド・グルーヴ。
「DAY DREAMING」はややラテン・タッチの軽快で心地好い演奏。

幅広いポピュラリティを得るに十分な名演です、これが30年近く眠ったままだったってのも凄い話ですよね。



満足度:☆☆☆☆☆




ライヴ(完全版)(紙ジャケット仕様)(Blu-Spec盤)ライヴ(完全版)(紙ジャケット仕様)(Blu-Spec盤)
(2009/08/05)
ザ・ウドゥン・グラス・フィーチャリング・ビリー・ウッテン

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MIMI & RICHARD FARINA  「CELEBRATIONS FOR A GREY DAY」

CELEBRATIONS FOR A GREY DAY


国名:アメリカ

50年代後半からN.Y.にてSSWとして活動していたダルシマーの名手リチャードとジョーン・バエズの妹ミミ夫妻による65年1st。
編成としてはリチャード(Vo./Dulcimer)、ミミ(Vo./G./Autoharp)を中心として、ゲストには親友である「ミスター・タンブリン・マン」ことブルース・ラングホーンがエレキ・ギターとトルコ・タンバリンを担当し、二曲ほどでチャールズ・スモール(P.)、ラス・サヴァカス(B.)が参加しています。

ソングライティング、アレンジ、コンポーズは全てリチャードによるもので、ヴォーカル曲とインスト曲が約半々位の割合で収録されています。

本作の持ち味として先ず特筆すべきは異なる二本の弦楽器のアンサンブル。
詩的で新緑を思わせる瑞々しさと、65年当時にして時折イスラム風旋律を見せたりする表現力の豊かさなど非常に素晴らしい響きを持っています。
耳馴染みの良いソフトな男女ヴォーカル、夫婦ならではの息の合ったコーラスなどヴォーカルパートも素晴らしく、決して複雑ではないシンプルなメロディを優しく色付けていきます。

「V.」と「ANOTHER COUNTRY」は先述したイスラム風旋律を用いた楽曲で、前者ではブルース・ラングホーンのトルコ・タンバリンの乾いたグルーヴにイスラミックなダルシマーの演奏が乗るスピリチュアルなインスト曲。
後者はダウナーなヴォーカル曲。反復するラングホーンのエレキのアルペジオが良い味を出しています。
「MICHAEL,ANDREW AND JAMES」も反復するヴォーカルとダルシマーが瞑想的な上記と同系統の楽曲ですね。

「TUILERIES」はリチャードのダルシマー・ソロで、小気味好いカッティングの格好良い演奏が聴けます。

「ONE-WAY TICKET」と「RENO NEVADA」はバンドサウンドで、前者はピアノとギター&ダルシマーがグルーヴを作るジャジーな雰囲気漂う軽快なロックナンバー。
後者はイアン・マシューズもカヴァーしたブルージーなナンバーで、最も夫婦のコーラスの妙が生きたトラックと言っていいでしょう。

根っからのものなのか意識の高さからくるものかはわかりませんが、どの楽曲もどこか品格を感じさせるモダンな雰囲気が漂っています。



満足度:☆☆☆☆☆☆

Celebrations for a Grey DayCelebrations for a Grey Day
(1995/06/20)
Mimi Farina & Richard

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WILLIAM EATON  「MUSIC BY WILLIAM EATON」

WILLIAM EATON


国名:アメリカ

弦楽器の世界的なデザイナー/ビルダーであるウイリアム・イートンが、自作の弦楽器を徒然なるままに奏でた題名の無い全十八編の楽曲を収めたソロ作品78年1st。

彼の作る弦楽器は非常にユニークなデザインのものも多く、本作で用いられた6、12、26弦楽器も機能美を生かしたユニークなものとなっており、メインで使用されたと思われる12、26弦楽器はアルペジオとの絶妙な相性を見せる竪琴の様な美しく神秘的な音色となっています。

ヴォーカルトラックは皆無、弦楽器以外の楽器もゴングの様なメタルパーカッションが極僅かに入る程度の純粋なるインストゥルメンタル・ソロ作品となっており、楽曲については幾つかの曲が元々作曲していたコード進行から発展したもので、大半は即興に拠るものだそうです。

自らが「楽音詩(TONE POEM)の連なり」と形容する通り本作は非常に叙情的な演奏となっており、静寂を優しく柔らかく、そして極めて自然に演出する瞑想的なアンビエント作品。
表面的には装飾性を欠き、極めて演奏に集中されたストイックな姿勢をとっているものの、弦や環境との対話の中から生まれた力みの無いリラックスした開放感と崇高なるニューエイジ的な雰囲気をも漂う稀有な内容となっています。

一音一音大切に爪弾かれるゆったりとした至福のアンビエント・サウンドから、残響の効いたアンドリュー・チョークのギター作の様なもの、SATWAの様なスピリチュアリティ、ジョン・フェイフィ、近年の戸張大輔氏の世界観ともリンクする全音楽愛好家必聴の大傑作だと思います。

立体的且つ非常にクリアーな録音も特筆すべき所でしょう。



満足度:★★★★★★★★★★




Music By William EatonMusic By William Eaton
(2006/09/15)
ウィリアム・イートン

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Author:J.B.

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